寝ている赤ちゃんが突然手を広げてビクッとする様子を見たことはありませんか? これは「モロー反射」と呼ばれる生理的な現象で、新生児に見られる自然な反応のひとつです。そのため、過度に心配する必要はありません。
しかし、頻繁に起こると赤ちゃんの眠りが浅くなってしまうこともあるので、「赤ちゃんを刺激しない環境を整える」「おくるみで包む」「抱っこの仕方を工夫する」などの対策を行うのがおすすめです。
今回は、モロー反射の仕組みや起こりやすい状況、頻繁に起こる場合の対処法についてご紹介します。また、モロー反射と似た症状で注意が必要な「点頭てんかん」についても解説するので、ぜひチェックしてみてください。
もくじ
赤ちゃんのモロー反射とは?
モロー反射は、新生児に見られる原始反射のひとつで、大きな音や急な動きなどの刺激に対して無意識に反応する現象です。具体的には、赤ちゃんが両腕を大きく広げたあと、抱きつくように腕を閉じる動作をします。これは生存本能の名残と考えられており、ママに抱っこされている赤ちゃんが落下の危険を回避するための反応といわれています。
なお、モロー反射は通常、生後3か月〜4か月ごろまでに自然に消失します。
モロー反射が起こりやすい場面

モロー反射が起こりやすい場面は以下のとおりです。
大きな音がしたとき | ドアの閉まる音や物が落ちる音など、突然の大きな音に驚いて発生します。 |
急に体勢が変わったとき | 抱っこからベッドに寝かせるときや、頭がぐらついたときに発生しやすくなります。 |
強い光を感じたとき | 暗い場所から明るい場所に移動すると、刺激として反応することがあります。 |
寝ている間に自分の動きで驚いたとき | 無意識の手足の動きが原因で反射が起こることがあります。 |
赤ちゃんのモロー反射が激しいときの対処法

モロー反射は無意識に反応する現象なので、過度に心配する必要はありません。
しかし、寝ているときにモロー反射が頻出すると赤ちゃんが起きてしまい、場合によっては寝不足になってしまうこともあります。あまりにもモロー反射が気になるときは、以下の対処法を試してみるとよいでしょう。
赤ちゃんを刺激しない環境を整える
赤ちゃんのモロー反射は、上述したように「大きな音がしたとき」「強い光を感じたとき」に起こりやすくなります。そのため、テレビの音や大きな物音に注意し、寝室は静かに保つようにしましょう。また、間接照明などやわらかい光を活用するのもおすすめです。
おくるみで包む
モロー反射が激しいときは、赤ちゃんをおくるみで包んで手足の動きを抑えるのもよいでしょう。自分の動きで驚いてモロー反射が出てしまうのを防ぐことができます。
おくるみの包み方は以下のとおりです。
1.おくるみを広げる | おくるみをひし形に広げ、上の角を少し折り返します。 |
2.赤ちゃんを乗せる | 1で折り返した三角の部分に赤ちゃんの肩が触れるよう仰向けで寝かせます。 |
3.片方の腕を包む | 赤ちゃんの右手を胸の上に置き、右側の布を赤ちゃんの身体の上に持ってきて包みます。 |
4.下の部分の布を折り上げる | おくるみの下の角を持ち上げ、赤ちゃんの胸元あたりまで優しく包みます。 |
5.反対側の腕を包む | 赤ちゃんの左手を胸の上に置き、左側の布を赤ちゃんの身体の上に持ってきて包みます。 一周ほど巻き付けたら完成です。 |
おくるみを巻くときはきつくなりすぎないようにし、赤ちゃんの股関節が動かせる余裕を残してくださいね。
抱っこの仕方を工夫する
赤ちゃんの抱っこの仕方を工夫することで、モロー反射を低減できる可能性があります。
赤ちゃんを抱っこする際、急に持ち上げると重力の変化に驚いてモロー反射が出ることがあります。そのため、ゆっくり抱っこすることを心がけましょう。
抱っこした状態から寝かせる際は、頭と背中をしっかり支えながらゆっくりと下ろしましょう。頭だけ急に下がると、モロー反射が起こりやすくなります。
モロー反射に似た「点頭てんかん(ウエスト症候群)」には要注意
赤ちゃんのモロー反射は生後3か月〜4か月ごろまでに自然に消失しますが、その後も同じような動作が続く場合は「点頭てんかん(ウエスト症候群)」を疑いましょう。
点頭てんかんとは、けいれん発作の一種です。3か月〜12か月の乳児期に多い症状といわれています。
点頭てんかんは、大脳の異常な電気活動によって赤ちゃんの発達に影響を及ぼす可能性があるため、早期発見と治療が重要です。
点頭てんかん(ウエスト症候群)の主な症状
点頭てんかんの主な症状は以下のとおりです。
・突然、頭をガクンとうなずくように前に倒す動作が見られる ・両手を広げたり、体を丸めたりの動きが繰り返される ・1回ではなく、短時間に何度も発作が続くことが多い ・とくに刺激がなくても突然発生する |
上記の症状が見られた場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
参照:ウエスト症候群(指定難病145)|難病情報センター
ウエスト症候群(点頭てんかん)|医療法人社団かけはし
モロー反射以外にもある赤ちゃんの原始反射
赤ちゃんの原始反射は、モロー反射以外にもあります。
哺乳反射
哺乳反射は、赤ちゃんの口に物が触れると、無意識に吸う動作をする反応です。
赤ちゃんが母乳やミルクを飲むために必要な動作で、生後すぐに反応が見られ、5か月〜7か月ごろに自然に消失します。
自動歩行
自動歩行は、赤ちゃんを立たせるように抱っこし、足の裏を床につけると、歩くように足を交互に動かす反応のことです。
生後すぐに反応が見られますが、その後1か月〜2か月経つと自然に消失します。
非対称性緊張性頸反射
非対称性緊張性頸反射(ひたいしょうせいきんちょうせいけいはんしゃ)は、赤ちゃんが頭を横に向けると、頭を向けた側の腕と足が伸び、反対側の腕と足が曲がるという反応です。
生後すぐに反応が見られ、生後4か月〜6か月ごろに消失します。
把握反射
把握反射は、赤ちゃんの手のひらや足の指に何かが触れると、無意識にその物を握りしめる反応です。
手のひらの把握反射は生後4か月〜6か月ごろ、足の指の把握反射は生後11か月〜12か月ごろまでに自然に消失します。
バビンスキー反射
バビンスキー反射とは、足裏をかかとからつま先に向かってこすると、親指が反り返り、ほかの指が扇状に開く反応のことを指します。
通常、生後1年〜2年以内に消失し、その後は足の指が内側に曲がる正常反応へと変化します。
赤ちゃんのモロー反射について理解しておこう!
モロー反射は、新生児に見られる正常な原始反射で、生後3か月〜4か月ごろに自然に消失します。しかし、寝ている最中に頻繁に起こると赤ちゃんの眠りを妨げることがあるため、自然消失を待たずに「静かな環境を整える」「おくるみを使う」「抱っこの仕方を工夫する」などの対策を試すことをおすすめします。
モロー反射と似た「点頭てんかん」には注意が必要です。もし点頭てんかんの疑いがある場合は、早めに医師に相談してくださいね。
あんまーるでは、沖縄で子育てをしているママとパパの声を大切にしています。
「こんな情報があるとうれしいな」「これについてもっと詳しく知りたい」という意見があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください! 皆さまの率直な声を心よりお待ちしております。
ご意見・ご感想はこちらから