「自分は十分子育てに参加している」と胸を張っているパパはどれくらいいますか?
「イクメン」という言葉が浸透してから、子育てに積極的に参加するパパは増えたものの、子育ての負担はまだまだママのほうが大きいようです。
そこで今回は、父親の子育てへの参加状況や父親が子育てに参加するメリットを解説したうえで、「もっと子育てに参加したい!」と考えるパパへ向けて子育てに参加するコツや利用できる公的制度などをご紹介します。
子どもとのかかわりを増やしたい方やママの負担を軽減したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
もくじ
父親の子育て参加への参加状況
世間では積極的に育児へ参加する父親のことを「イクメン」と呼びますが、実際に父親はどれくらい育児に参加しているのでしょうか?
内閣府男女共同参画局が発表した調査によると、6歳未満の子どもを持つママ・パパの1週間あたりの家事関連時間(家事・育児・看護などを含む)は以下のようになっています。
【専業主婦世帯】
ママ | パパ | |
2006年 | 336分 | 57分 |
2011年 | 366分 | 68分 |
2016年 | 365分 | 82分 |
2021年 | 391分 | 114分 |
【共働き世帯】
ママ | パパ | |
2006年 | 521分 | 58分 |
2011年 | 534分 | 66分 |
2016年 | 564分 | 74分 |
2021年 | 567分 | 108分 |
上記の調査結果から、専業主婦世帯・共働き世帯を問わずママの家事関連時間が圧倒的に長いことがわかります。
2006年と比較すると2021年にはパパの家事関連時間が約2倍に増えているものの、ママの家事関連時間と比較するとまだまだ短く、多くのパパが子育てに参加できていない状況であるといえるでしょう。
参照:6歳未満の子供を持つ妻・夫の家事関連時間及び妻の分担割合の推移(週全体平均)|内閣府男女共同参画局
父親必見!積極的に子育てに参加するメリット
先ほどの内容から、パパが子育てにかかわる時間はかなり少ないことがわかりました。日本はまだまだ「子育てや家事はママの役割、仕事はパパの役割」という意識が強いのかもしれません。
しかし、パパが子育てに参加することで以下のようなメリットが得られます。
子どもの自己肯定感が上がる
パパが積極的に子育てに参加することで、子どもはママ・パパの両方から愛されていると感じやすくなります。両親の愛情に触れることで自己肯定感が上がり、自信がつきやすくなるのです。
母親が働きやすくなる
パパが積極的に子育てに参加することで、ママが働きやすくなります。
近年は女性が社会進出しやすいようさまざまな制度が整えられていますが、仕事をしながら子育てをするのは体力的にも精神的にも負担になりやすいといえます。
しかし、パパが積極的に子育てに参加してくれることでママの負担が軽くなり、働きやすい環境をつくることができるのです。
夫婦関係が良好になる
パパが子育てに参加することで夫婦関係も良好になります。
ママの負担が軽減されるため、気持ちにゆとりを持って生活ができるだけでなく、育児の悩みや喜びが共有できるようになり夫婦間の会話も増えるでしょう。それにより夫婦関係も良好になります。
人として成長できる
子育てに参加することで育児の大変さを理解できるようになるため、ママの気持ちや子どもの気持ちに寄り添うことができます。
男性は問題解決能力が高いため結論を急ぐ傾向にありますが、女性は解決する前に感情を共有して共感してほしいと感じる傾向にあります。
パパが子育てに参加することで、男性に不足しがちな共感能力を養うことができるため、人としても成長できるといえるでしょう。
父親が子育てに参加するためのコツ
子育てには参加していきたいものの、何からすればよいのかわからないというパパは多いのではないでしょうか? 積極的に子育てに参加していくためにも、以下のコツを押さえておきましょう。
家事・育児をママと分担する
仕事が忙しいと家事・育児はママに頼りっぱなしになりがちですが、少しでも子育てに参加できるよう可能な範囲で家事・育児を分担しましょう。
たとえば、帰宅時間が遅く保育園のお迎えに行けないというパパは、少しだけ早起きをして朝の送りだけでも対応しましょう。子どもよりも朝早くに家を出て夜遅くに帰宅するという場合は、帰宅後の食器洗いだけでも対応するとよいでしょう。
家事・育児を分担することで子どもとの時間がつくれるだけでなく、ママとのコミュニケーションをとることもできるため、より家族の絆が強くなるでしょう。
早く帰る日をつくる
週に1回でもよいので早く帰る日をつくるようにしましょう。
早く帰宅できれば、食事の世話をしたり一緒にお風呂に入ったりする時間がつくれるようになるため、ママの負担も軽減できます。
さらに、早く帰る日を決めておけば、その予定に合わせて仕事を調整する必要があるので、仕事の効率もよくなるかもしれません。
自分のことは自分でやる
自分のことを自分でやるのは当たり前かもしれません。しかし、結婚して多くの家事・育児をママが担うようになると、知らないうちに自分のことまで任せてしまっている可能性があります。
たとえば、空いた食器を下げて洗うこと、仕事着の洗濯やアイロンがけなど、自分が使ったものなのにママに任せていることはありませんか? ママに任せることでスムーズなこともあるかもしれませんが、自分のことは自分でやるパパの姿を子どもに見せることで、自分のことは自分でできる子ども、誰かを手伝える子どもになるかもしれません。
まずは調べてみる
「わからない」という理由で子育てに参加しづらいパパもいるでしょう。
しかし、ママも最初から知っていたわけではなく、調べたり実際に経験したりして学びながら子育てをしています。まずは自分なりに調べてみたうえで、ママに確認しながら子育てに参加していくとよいでしょう。
たとえば、ミルクのつくりかたやあげ方を知らない場合、まずはインターネットで調べてみます。子どもによって好みの温度や安心する飲み方などがあるので、その点はママに確認しながら進めるとよいかもしれません。
父親が育児に参加するためにチェックしておきたい制度
子育てに参加したいとは思っていても、仕事が忙しく子どもとかかわる時間をつくるのが難しいというパパもいるでしょう。
しかし、近年はパパの育児参加を促すためにさまざまな制度が整備されつつあります。公的制度を活用して積極的に育児に参加しましょう。
育児休業制度
育児休業制度は、育児・介護休業法(正式異名称:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)で定められている制度です。子どもを養育するために取得できる休業制度となっており、休業期間は原則として「子どもが1歳になるまで」と定められていますが、保育園に入ることができない場合は最長2歳まで期間を延長することができます。
なお、子どもが1歳になるまでの期間は原則2回まで取得でき、1歳6か月〜2歳までの期間は1回まで取得可能です。
出生児育児休業
出生児育児休業は、上述した育児休業制度と同じく育児・介護休業法で定められている制度です。出生後8週間以内の子どもを養育するために、パパが2回に分けて通算4週間取得できる育児休業制度となっています。育児休業制度とあわせて取得すれば、子どもを養育するための休業期間を伸ばすことができます。
子の看護休暇
小学校就学前の子どもがいるママ・パパが、有給休暇とは別で取得できる休暇制度です。もし子どもが怪我や病気をしたとき、予防接種や健康診断を受けるときなどに取得できます。
子どもひとりあたり年間5日間取得できますが、時間単位で取得することも可能です。
育児短時間勤務制度
育児短時間勤務制度とは、3歳未満の子どもを療育するママ・パパが希望を出すことで、短時間勤務(6時間)に切り替えることができる制度です。時短勤務はママがするものというイメージを持っている方もいますが、パパも利用することができます。
労働時間が短くなる分お給料も少なくはなってしまいますが、子どもが小さいうちはできるだけ子育てに参加したいというパパは制度の利用を検討してみてもよいかもしれません。
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父親の子育て参加で家族の絆を深めよう!
本来、子育ては夫婦2人で協力してやっていくものです。家事・育児はママ、仕事はパパという役割分担をするのもよいですが、パパが子育てに積極的に参加することで子どもが両親からの愛情をさらに感じるようになるだけでなく、ママの負担も軽減できます。それにより家族の絆を強くすることができるので、ぜひパパも子育てに参加していきましょう。
あんまーるでは、沖縄で子育てをしているママとパパの声を大切にしています。
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