慣らし保育とは?目的やスケジュール、困ったときの対処法について知ろう

慣らし保育

保育園に入園したら、最初の1〜2週間は「慣らし保育」と呼ばれる短時間の保育から始めるのが一般的です。「何のためにするの?」「仕事はどうしたらいい?」と疑問に思うママ・パパもいるのではないでしょうか?

そこで今回は、慣らし保育の目的やスケジュール、困った時の対処法をご紹介します。お子さんの保育園入園や職場復帰を控えているママ・パパは、ぜひ参考にしてみてください。

慣らし保育とは?何のためにするの?

慣らし保育とは、子どもが保育園での生活に慣れるために行う短時間の保育です。
主に0〜2歳児が対象で、3歳以上の子どもは初日から通常保育を行うことがほとんどです。

これまで家庭で過ごしてきた子どもにとって、いきなり長時間ママ・パパと離れて過ごすことは心身の負担が大きいものです。そのため、入園後1〜2週間ほどかけて、はじめは1〜2時間から数時間ずつ、徐々に保育時間を伸ばしていきます。

ママ・パパの仕事の都合でどうしてもという場合には、入園当初から長時間の預かりを受け入れてくれる場合もあります。しかし、基本的には慣らし保育から始めて、園で問題なく過ごせるようになってから通常保育を行う決まりとなっています。

慣らし保育をする・しないにかかわらず、子どもは新しい環境でママ・パパと離れて過ごすことに不安や緊張を抱えているはずです。最初のうちはなるべく早めに迎えて子どものケアをしてあげることをおすすめします。

慣らし保育の目的

慣らし保育には、以下のような目的があります。

子どもが保育園に慣れる

慣らし保育のいちばんの目的は、子どもが親から離れることに慣れ、保育園の環境や先生、友達との集団生活に慣れることです。
多くの子どもは入園して初めて、長時間家族と離れて過ごすことになります。短時間から徐々に慣らしていくことで、新生活に対する子どもの不安やストレスを減らすことができます。

ママ・パパが子どもと離れることに慣れる

ママ・パパが保育園に慣れることも目的のひとつです。大切な我が子を預けることに対して、不安があるママ・パパも多いでしょう。本格的な職場復帰を前に、親が子どもと離れることに慣れておくことが大切です。
また、ママ・パパは慣らし保育を通して、朝の支度や送迎など日々のルーティンにも慣れておくことができます。

保育士との関係性を築く

慣らし保育は、これから親に代わって我が子を見守ってくれる保育士との信頼関係を築く最初の機会でもあります。保育士から園での様子を聞くことでママ・パパは安心できますし、保育士も家庭での様子を聞いて保育の参考にすることができます。慣らし保育の間に気になることを話しておくことで、ママ・パパも安心して仕事復帰に臨むことができるでしょう。

慣らし保育のスケジュール

慣らし保育

慣らし保育の期間は、入園して1〜2週間が一般的です。
初日は1〜2時間ほど預かる場合が多く、次は昼食の前まで、その次は昼食後まで、さらに次は午後のお昼寝まで……というように、子どもの様子を見ながら徐々に時間を伸ばしていきます。

慣らし保育を終えて通常保育に移行するためには、「泣かずに過ごすことができる」「水分や食事がとれる」「お昼寝ができる」といった、保育園で長時間過ごすための基本的な条件をクリアする必要があります。そのため、お子さんの様子次第では数日で済む場合もあれば、1か月ほどかかる場合もあります。

慣らし保育のスケジュールは、ママ・パパの勤務時間にも関わります。職場には、最初の1か月程度は早退する可能性があることを伝えておくとよいでしょう。

職場復帰のタイミングは慣らし保育を考慮しよう

無理なく仕事を再開するためにも、入園が決まったら職場と相談し、慣らし保育終了後を目安に復帰のタイミングを調整しましょう。

慣らし保育期間中は、お迎えの時間が日によって変わるうえに、体調不良で予定より早く呼び出されることもあります。そのため、すぐに迎えに行ける状態にしておくのが理想的です。一般的には、慣らし保育の期間まで育休を取得し、フルタイムで働ける状態になってから職場復帰することが多いようです。
育休が取得できるのは子どもが満1歳になる前日までなので、慣らし保育の期間中に1歳を過ぎてしまう場合は、会社の制度で育休を延長できるか確認しておきましょう。

新生活に慣れるまでは、親にとっても負担が大きいものです。なるべく余裕を持ったスケジュールで職場復帰することをおすすめします。

仕事を休めないときは?

職場によっては育休の延長が難しく、入園と同時に職場復帰しなければならない場合もあります。その場合は、ほかの家族に送り迎えをお願いするか、有給を使って早退したり、業務を変更したりする必要があります。入園前に家族や職場とよく話し合っておきましょう。

また、事前に保育園に相談することで、慣らし保育をできるだけ短くしたり、慣らし保育なしで園生活をスタートできる場合もあります。仕事の調整が難しい場合は、保育園側にも事前に相談するとよいでしょう。

どうしても仕事を休めない場合は、ファミリーサポートやベビーシッターにお迎えを依頼することもできます。急なお迎えが必要な場合に備えて、慣らし保育の前に登録を済ませておくとよいでしょう。

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慣らし保育の前に家庭で準備することは?

慣らし保育がスタートする前に、以下の準備をしておきましょう。

生活リズムを整える

家を出る時間や食事、睡眠のタイミングをなるべく保育園のスケジュールと同じように過ごしておくと、子どもがスムーズに保育園での生活に慣れるようになります。

持ち物を準備する

着替えやタオルなど、保育園へ持っていく荷物の準備をしておきましょう。ほかの園児のものと区別するため、保育園の持ち物にはすべて名前を書くのが基本です。
園によっては名前を書く位置まで指定されていることもあります。ルールを確認して、大きくはっきりと名前を書くようにしましょう。

子どもに保育園に行くことを伝えておく

「もうすぐ保育園に行って先生やお友達とたくさん遊べるね」と事前に話しておくことで、子どもも保育園に通う心の準備ができます。保育園に行くことが楽しみになるようにポジティブな声かけをするとよいでしょう。

慣らし保育で困ったときの対処法

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慣らし保育で困ったときには、以下の対処をしてみましょう。

子どもが泣いてしまう

知らない環境でママ・パパと離れて過ごすため、最初のうちは子どもが泣いてしまうのは当然ともいえます。ママ・パパも、我が子が泣くのを見て不安になるかもしれません。しかし、ママ・パパが心配そうにしていると、子どもはさらに不安になってしまいます。

朝、子どもと離れる際は笑顔でサッと離れるように意識しましょう。プロである保育士のサポートにより、いずれは保育園の環境に慣れて楽しく遊べるようになるので、信頼して任せることも大切です。

飲食をしない

慣れない環境により、子どもが食事や水分補給を嫌がることがあります。子どもの好きな食べ物を伝えておくと、保育士が好きなものから食べるよう勧めることができます。

お昼にお腹が空くよう、朝ごはんの量を調整してみてもよいでしょう。ふだん家庭で使っているものと同じコップを持っていくのも一案です。

お昼寝をしない

子どもが慣れない環境に落ち着かず、お昼寝ができないこともあります。早寝・早起きをして、お昼寝しやすい生活リズムを整えましょう。
家庭での時間にたくさん話したり触れ合ったりして、子どもの不安を取り除く意識をするだけでも、安心して眠るようになるかもしれません。

体調を崩す

慣れない環境で子どもも疲れがたまり、体調を崩しやすくなります。慣らし保育の期間中は、遠出は避け、リラックスして過ごすのがおすすめです。
また、ママ・パパと離れていた反動で、普段以上に抱っこを求めたり、かんしゃくや夜泣きが増えたりする場合もあります。家に帰ったらできる限り甘えさせて、子どもの不安を取り除くようにしましょう。

慣らし保育で新生活をスムーズに!

慣らし保育は、子どもが保育園での集団生活に慣れるための大事な期間です。ママ・パパにとっても、職場復帰に向けた準備期間となります。復帰のタイミングはなるべく慣らし保育後に調整し、ゆとりを持って新生活をスタートさせましょう。

慣らし保育がスタートしたら、家庭ではたくさん甘えさせて、子どもの不安を取り除いてあげることが大切です。最初のうちは泣いていても、徐々に慣れて楽しめるようになっていきますよ。今回ご紹介した内容を参考に、親も子どもも無理なく慣らし保育を進めてくださいね。

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みちる

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