授乳は赤ちゃんとママの大切なコミュニケーションのひとつです。せっかくなら授乳をしながら赤ちゃんとしっかり向き合いたいと考えているママは多いでしょう。
しかし、なかにはいざ授乳がはじまると胸がざわついたり気分が落ち込んだりして、授乳するのがしんどくなるという方もいます。じつはその症状は、一部のママが悩まされている「ディーマー(不快性射乳反射)」かもしれません。
そこで今回は、ディーマーの原因や解決策についてご紹介します。ぜひチェックしてみてください。
もくじ
赤ちゃんへの授乳が不快?ディーマー(不快性射乳反射)とは
ディーマー(D-MER)とは、授乳により気持ちが落ち込むなど、不快な気分になる状態を指します。
正式名称は「Dysphoric milk ejection reflex」といい、日本語では「不快性射乳反射」と呼ばれています。
ディーマーの症状は人によってさまざまです。
たとえば、胸がざわついて授乳に対してネガティブな感情を抱く方もいれば、吐き気や動悸を伴ったり、気分が悪くなったりする方もいます。
気になる!ディーマー(不快性射乳反射)の原因
授乳のたびに不快な症状が現われると「ママとしてだめなんじゃ……」と思いがちですが、ディーマーはママのせいではありません。
まだ研究途中で詳しくは解明されていないことも多いのですが、一説によるとドーパミン(幸せホルモン)の低下が原因といわれています。
授乳をすると、ママの脳が刺激されてオキシトシンというホルモンが分泌されます。それに伴って一時的にドーパミンが減ることで、不快な症状を感じやすくなるといわれています。
「ディーマー(不快性射乳反射)かも……」と思ったときにできる対策方法3選

授乳するたびに不快な症状が出ると、授乳自体が嫌になってしまいますよね。
毎日のことなのでどうにかしたいと考えている方もいるでしょう。
そこで以下では、「ディーマーかも……」と思ったときにできる対策方法を3つご紹介します。
1.ディーマーについて理解する
まずはディーマーについて理解することが大切です。いつまで続くかわからない原因不明の症状は、不安の引き金になり症状を悪化させる恐れがあるからです。
たとえば、「授乳をするとどのような症状がどれくらい続くのか」「空腹時や睡眠不足のときにひどくなることはないか」などをよく調べておくとよいでしょう。それらを自身の症状と照らし合わせて分析することで、症状を和らげる方法が見つかるかもしれません。
また、産後うつや愛情不足からくるものではないということも、あわせて理解しておくことが大切です。
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2.授乳から気をそらせてみる
一般的にディーマーの症状は数十秒から数分で落ち着くといわれているため、「ディーマーかも……」と思ったタイミングで授乳から気をそらすとよいでしょう。
たとえば、好きな音楽を聞いたりテレビを見たり、誰かと話をしたりと、授乳に集中しない環境づくりをするのがおすすめです。
3.ミルクに切り替える
母乳にこだわっていない場合は、思い切ってミルクに切り替えてみるのもよいかもしれません。すぐに完全ミルクに切り替えるのではなく、徐々にミルクの回数を増やしていきましょう。
もし哺乳瓶を嫌がる場合は、乳首を変えたりミルクの温度を少し変えてみたりするのがおすすめです。
ディーマー(不快性射乳反射)は治る?

一般的に、ディーマーは産後3か月くらいには治るといわれていますが、個人差があり人によっては授乳期間中ずっとディーマーに悩まされることもあります。
ディーマーが治る時期は個人差があるので、長く続く場合はミルクへの切り替えを考えてもよいかもしれません。
このほか、症状がつらい場合やどうしても授乳を続けたいという場合は、産婦人科や母乳外来などを受診して相談してみるのもよいでしょう。
ディーマー(不快性射乳反射)はママのせいじゃない!
ディーマーについてはまだ解明されていないことも多く、はっきりとした原因もわかっていません。
しかし、ひとつ確実にいえることは母親としての愛情不足や育て方が原因ではないということです。
授乳に嫌悪感を抱くと「母親としてダメだ」と思ってしまいがちですが、ママ個人の意思とはまったく関係ないため、自分を責めたりせず今回ご紹介した内容を参考に対処していきましょう。
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