子どもが小さいうちはなにかと病院にお世話になることが多いですよね。仕方がないこととはいえ、何度も病院へ行くことになると気になるのが病院代やお薬代です。
「こども医療費助成制度」を利用すると、健康保険適用時の自己負担分の支払いが軽減されます。
今回は、お子さんがいるパパ・ママなら知っておきたい、「こども医療費助成制度」についてご紹介します。令和4年4月から改正された内容もあるので、ぜひチェックしておきましょう。
もくじ
パパ・ママ必見!こども医療費助成制度とは?
こども医療費助成制度とは、病院を利用したときの医療費の自己負担分を軽減するための制度です。
沖縄県ではこれまで、通院時は小学校入学前までが「現物給付」、入院時は中学校卒業までが「自動償還」でしたが、令和4年4月から中学校卒業まで通院時・入院時のどちらの医療費も現物給付になりました。
「現物給付」とは、保護者に現金を給付するのではなく、直接サービスを提供して窓口での自己負担金をなくす方法のことです。たとえば、子どもが風邪をひいて病院を受診した場合、窓口で受給者証を提示することで医療費の支払いをすることなく医療サービス(現物)を受けることができます。
一方「自動償還」とは、病院窓口で保護者が一旦支払いを行い、後日自治体から保護者へ自己負担分を払い戻す方法のことです。
中学校を卒業するまで通院時も入院時も現物給付になったことで、窓口での支払いなしで医療サービスを受けることができるようになりました。こども医療費の無料化とも言い換えることができますね。
ただし、こども医療費助成制度によって現物給付を受けることができるのは、「保険診療」に限ります。保険適用外の診療などは対象外となるので注意してください。
なお、こども医療費助成制度の対象範囲は次の見出しで詳しく解説します。
また、市町村によっては高校生まで自己負担なしのところもあるようなので、まずはお住まいの地域の制度について確認することをおすすめします。
沖縄県の市町村別のこども医療費助成制度の内容は、以下のとおりです。
市町村名 | 未就学児~中学生 | 高校生 | 食事代 |
那覇市・宜野湾市・浦添市・糸満市・豊見城市 うるま市・宮古島市・本部町・読谷村・西原町 八重瀬町・渡嘉敷村・座間味村・北大東村 伊平屋村・久米島町・与那国町 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | ー | 対象外 |
石垣市・名護市・宜野座村・伊江村・中城村 与那原町・南風原町・渡名喜村・竹富町 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 対象外 |
沖縄市・今帰仁村・北中城村 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | ー | 対象 |
国頭村・大宜味村・東村・恩納村 金武町・嘉手納町・北谷町 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 対象 |
南城市 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 入院時のみ現物支給 (窓口での自己負担なし) | 対象外 |
粟国村・多良間村 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 償還払い (自己負担なし) | 対象外 |
南大東村・伊是名村 | 現物支給 (窓口での自己負担なし) | 償還払い (自己負担なし) | 対象 |
こども医療費助成制度の対象ケースと対象外ケース

先述したとおり、こども医療費助成制度が適用されるのは保険診療時に限ります。
具体的にどのようなケースがこども医療費助成制度の対象となり、どのようなケースが対象外となるのかチェックしてみましょう。
こども医療費助成制度の対象となるケース
こども医療費助成制度の対象となるのは、以下のようなケースです。
健康保険適用となる怪我や病気
健康保険が適用される怪我や病気の医療費・お薬代は、こども医療費助成制度の対象となります。
保険適用の補装具や眼鏡など
健康保険の適用対象となる補装具や眼鏡などは、こども医療費助成制度の対象となります。
こども医療費助成制度の対象外となるケース
こども医療費助成制度の対象外となるのは以下のようなケースです。
健康診断や予防接種など
保険適用外の健康診断や予防接種、お薬の容器代、おむつ代、診断書代などは、こども医療費助成制度の対象外です。
入院時の食事代
入院した際にかかる食事代は基本的に自己負担となります。ただし、自治体によっては対象となることがあるため、各自治体の助成内容をご確認ください。
差額ベッド代
入院時に個室や特別室を希望した場合、差額のベッド代はこども医療費助成制度の対象外です。
学校で怪我をした場合
学校での怪我はこども医療費助成制度の対象外となり、代わりに独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度が適用されます。もしお子さんが学校で怪我をした場合は、学校へご確認ください。
交通事故などの第三者から受けた怪我や病気
交通事故に遭い怪我を負った場合、損害賠償などが受けられるためこども医療費助成制度の対象外になります。
こども医療費助成制度の助成を受けるには?

こども医療費助成制度を利用するには、ママ・パパが自治体の窓口で申請を行う必要があります。
申請に必要なものは、子どもの健康保険証と申請者(ママ・パパ)の本人確認書類です。
申請後に届く受給者証を健康保険証と一緒に医療機関の窓口に提示することで、自動的にこども医療費助成制度が適用されます。
先述したとおり、沖縄県では令和4年4月から中学校卒業まで通院時・入院時のどちらの医療費も現物給付になったため、健康保険適用内の自己負担がなくなります。
ただし、こども医療費助成制度の現物給付はあくまでも沖縄県内の医療機関のみとなっているため、もし県外の医療機関を受診することになった場合は、一度窓口で自己負担分を支払い、後日お住まいの自治体窓口で申請を行う必要があります。その際、医療機関を受診した際の領収書が必要となるので、必ず保管しておくようにしましょう。
子どもが生まれたら早めにこども医療費助成制度の申請をしておこう!
こども利用費助成制度は、健康保険に加入しているすべての子どもが利用できます。子どもが小さなうちは医療機関を利用することが多いので、お子さんの健康保険証ができたら早めにこども医療費助成制度の申請をしておきましょう。
また、お住まいの地域のこども医療費助成制度の内容もチェックしておけば、「高校生まで対象なのか」「入院時の食事代は対象になるのか」がわかって医療機関の利用がスムーズになるかもしれません。
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