【2024年開催】第50回 那覇ハーリーをレポート!異なる楽しみがある3日間

第50回 那覇ハーリー

那覇市を代表する伝統行事のひとつ「那覇ハーリー」。第50回の記念大会が、2024年5月3日(金)〜5日(日)に開催されました。お子さんと遊びに行ったママ・パパも多いのでは?

あんまーる編集部は、3日間すべてに参加! それぞれの開催日を思う存分楽しみました。

そこで今回は、第50回 那覇ハーリーの様子をレポート! イベントの概要とともに、1日目・2日目・3日目、それぞれの様子をご紹介します。

第50回 那覇ハーリーの概要

2024年5月3日(金)〜5日(日)、那覇新港ふ頭で「第50回 那覇ハーリー」が開催されました。

那覇ハーリーは、那覇市を代表する大型行事のひとつ。全長14.5m・幅2.12m・重さ2.5トンもの大きな爬竜船を漕ぎ競い合うことで、豊漁や海の安全を願います。
本来、ハーリーは旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)に行われますが、那覇ハーリーは「観光客にも見てもらいたい」という想いから毎年ゴールデンウィーク中の5月3日〜5月5日に開催されています。そのため、第50回となる今年も会場は大勢の人で賑わっていましたよ!

イベント名第50回 那覇ハーリー
開催日2024年5月3日(金)〜5日(日)
場所那覇港新港ふ頭
〒900-0001 沖縄県那覇市港町1丁目14(MAP
行事日程3日:那覇ハーリー 競漕(中学校の部、PTAの部、地域団体の部)
4日:那覇ハーリー 体験乗船 / 巡視船一般公開
5日:那覇ハーリー 競漕( 一般A・B、高校生の部、御願バーリー、本バーリー)

※全日程で陸上イベント(各種出店・ステージイベント)と打ち上げ花火あり
料金入場無料
駐車場なし(コインパーキングに停める、または公共交通機関を利用してください)

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では、さっそく第50回 那覇ハーリーの様子を振り返っていきます!

​​【那覇ハーリー 1日目】ハーリー競漕を観覧しつつゆっくりお祭りも楽しめる

第50回 那覇ハーリー、1日目を担当したのはさえこ! ここからはさえこによるレポートです。

1日目は、中学校・PTA・地域団体による競漕が行われました!

熱気と感動に包まれた中学生の部

第50回 那覇ハーリー

中学校の部 男子・女子ともに那覇市内の中学校の17校18チームが出場。3校ずつ競い合い、タイムが早かった上位3チームが決勝へ進むことになります。
第50回目となる記念すべき大会ということもあり、どのチームも気合いが入っていました! その証拠に、競漕の前にチームの代表者が意気込みを発表していく場面では、どのチームも優勝を意識した掛け声で士気を高めていましたよ。

レースではどのチームも大きな掛け声とともに力一杯漕いでいて、団結力の高さが伺えました。爬竜船に乗っているメンバーの掛け声が岸まで届いていただけでなく、同じ学校の応援団や保護者の声援も相まって会場がかなり盛り上がっていましたよ!

それぞれのチームが無事にゴールをすると、学校やチームを問わず大きな歓声が! 漕いでいた子どもたちはお互いを激励するかのようにハグをしていて、その光景と中学生たちの頑張りに胸が熱くなりました。

第50回 那覇ハーリー

中学校の部 男子で決勝に進んだのは、古蔵中学校・鏡原中学校・石嶺中学校の3校。中学校の部 女子で決勝に進んだのは、松島中学校と去年の優勝校である仲井真中学校、男子も決勝に進んでいる鏡原中学校の3校です。
決勝ともなると会場はさらに熱気に包まれ、予選と比較すると観客も増えていました。

決勝に進んだチームはさすがともいえるほど息ぴったりで、どのチームも迫力があり、ゴールした瞬間の歓声からは喜びや達成感が伺えます。
残念ながら予選敗退してしまったチームもほかのチームに声援を送っていて、学校の隔たりなく応援ができる姿に思わず感動してしまいました……。

そして第50回那覇ハーリー 中学校の部の結果は、男女ともに鏡原中学校が優勝!
優勝が決まった瞬間の子どもたちは涙を流しながら喜び合っていて、まったく関わりのない筆者まで思わず涙が出そうなほど感動しました。最後まで頑張り続ける子どもたちの姿に感動した大人は少なくないでしょう!

「メインの本バーリーと比較すると1日目は物足りないのでは?」と思われがちです。しかし、実際に観覧してみるとそんなことは一切なく、中学生たちの団結力の高さと熱気に感動を覚えました!
小さいお子さんにとっては、お兄さん・お姉さんが頑張る姿を見て「力を合わせて頑張ることの大切さ」を学ぶよい機会になるかもしれません。ぜひ来年はお子さんと那覇ハーリー 中学生の部を観覧してみてくださいね。

子連れでゆっくり楽しむなら1日目がおすすめ!

第50回 那覇ハーリー

那覇ハーリーはいつも人がいっぱい!と思われがちですが、1日目のお昼過ぎまではそれほど混雑していませんでした。

決勝レースの前は観覧する人が多く集まるため、ハーリーを見る場所は混雑する傾向にあります。ただ、前の人が座ってくれていたり、隙間がちらほらあったりするので、とくに見づらいと感じることはありませんでした。小さなお子さんも抱っこしてあげれば見えるようでした!

ちなみに予選は中学校ごとに観覧者が入れ替わるため、タイミングによっては最前列で見れることもありますよ!

第50回 那覇ハーリー

このほか、いつもなら長蛇の列ができている屋台や遊具も比較的空いていました。人気の屋台は少し列になっていたものの、ほとんど並ばずに購入したり遊んだりすることができます。

お子さんとゆっくりハーリーを観覧しつつお祭りを楽しむなら、1日目がよいかもしれません!

【那覇ハーリー 2日目】子どもも楽しめるハーリー体験・巡視船の一般公開

第50回 那覇ハーリー、2日目を担当したのはぱるる! ここからはぱるるによるレポートです。

2日目は、子どもが喜ぶ「爬龍船の体験乗船」と「巡視船の一般公開」が行われました!

爬龍船の体験乗船

5月4日限定で行われていた「爬龍船(はりゅうせん)の体験乗船」。身長100cm以上であれば誰でも参加できるということで、子どもと一緒に行ってきました!

まずは受付から

午前中の受付時間が10:45〜12:00だったので、余裕を持って10時すぎには会場に着いたのですが、すでに長蛇の列が! 爬龍船の体験乗船の人気の高さが伺えました。

列に並んでいる間に名前を記入し、受付で申込用紙と参加費用(1人100円)を提出。番号札を受け取って、今度は乗船入口側で30分ほど並びました。
受付と乗船待ちで計40分ほど並んだので、爬龍船の体験乗船に参加したい場合は開場時間の10:00には受付できるように足を運ぶとよいかもしれません!

いざ乗船!

第50回 那覇ハーリー

爬龍船に乗るには、まず直角のハシゴを降りなくてはなりません。子どもが降りるときは、スタッフの方がハシゴの下で支えてくれるので安心です!
ただ、参加条件を満たしていても子どもによっては恐怖心を感じるかもしれません。そのため、受付前に子どもにハシゴを見てもらい、上り下りできそうか確認するのがおすすめです。

第50回 那覇ハーリー

乗船したら、櫂(かい)で力いっぱい漕いでいきます。櫂の持ち方、漕ぎ方はスタッフの方が教えてくれるので初めての方でも安心です!

正しい漕ぎ方を習ったあと実際に漕いでみると、腕に結構な力を入れなければ水をかけないことがわかりました。子どもたちも「腕が疲れる……」とぼやいていましたが(笑)、楽しそうに一生懸命漕いでいました!

第50回 那覇ハーリー

乗船体験では、鐘打ち体験もできます! 自分が鳴らす鐘の音に合わせてみんなが櫂(かい)を漕ぐので、それが楽しかったようです。

爬龍船の体験乗船は毎年行われているそうなので、興味がある方はぜひ体験してみてくださいね!

ちなみに、乗船体験の際は乗り場に続くハシゴを上り下りしなければなりません。スカートを履いていると下着が見えてしまう可能性があるので、お子さんにはズボンを履かせてあげましょう。
荷物はスタッフの方が持ってくれるので邪魔になることはありませんが、なるべく両手が空くリュックを持って行くことをおすすめします。

海上保安庁の巡視船「おきなわ」の一般公開

2日目の10:00〜12:00、13:00〜14:30には、巡視船「おきなわ」の一般公開も行われました。小さいお子さんも一緒に無料で見学できるので、爬龍船の体験乗船よりも子連れの方で賑わっていましたよ。

第50回 那覇ハーリー

巡視船の一般公開では、操舵室や居住スペース、甲板に停まっているヘリコプターを間近で見ることができます。普段は見れない貴重な内部に、大人はもちろん子どもたちも「すごい!」と感動! 身長が足りなかったため爬龍船の乗船体験ができずに拗ねていた筆者の4歳児は、会議室のソファーに座ったり甲板で自由に動き回ったりしてご機嫌になっていました。

ちなみに、甲板では海上保安庁のマスコット「うーみん」との写真撮影も楽しめます!

第50回 那覇ハーリー

すぐ近くでヘリコプターが旋回している姿を見ることもできました。その姿に大人も子どもも大盛り上がり!

第50回 那覇ハーリー

乗船記念として数量限定で缶バッチが配布されており、貰った子どもたちは早速洋服に付けていました。

海上保安庁の巡視船「おきなわ」の一般公開は2023年度の那覇ハーリーでも行われていたので、2025年の開催時にも行われるかもしれません! 貴重な船内を見て回れるため、気になる方はぜひ乗船してみてくださいね。

【那覇ハーリー 3日目】白熱の本バーリーに興奮!接戦を制したのは……?

第50回 那覇ハーリー、3日目を担当したのはゆーりんちー! ここからはゆーりんちーによるレポートです。

3日目は、一般A・Bと高校生によるハーリー競争、そして那覇ハーリーのメインイベントである「御願(ウガン)バーリー」「本バーリー」が行われました。

一般A・Bによる白熱の決勝レース

わたしが会場に到着すると、ちょうど一般A・Bの決勝レースが始まりました。

第50回 那覇ハーリー

一般Aの決勝に出場したのは、「宇那志豆腐店」「海洋池間民族」「Army Ladies」の3チーム。Army Ladiesはなんと女性のみのチームとのことで、同じ女性として注目していたのですが、惜しくも2位という結果に。優勝は、4分43秒22の好タイムを叩き出した宇那志豆腐店でした!

第50回 那覇ハーリー

一般Bの決勝に出場したのは、「オーシャンドラゴン」「Kaigun Dragons」「陸上自衛隊第15旅団」の3チーム。ほぼ同じタイミングで折り返しに差し掛かるほど接戦のレースでしたが、4分09秒81という脅威のタイムでオーシャンドラゴンが優勝しました。

どのチームも一糸乱れぬ櫂捌きで、その様子から練習量が伺えます。また、鐘の音と「おい!おい!」という掛け声で漕ぐタイミングを合わせており、チームワークの高さも垣間見えました。
大人になってから、仕事以外でチームとして何かに取り組むことはあまりないかもしれません。わたし自身そうなので、今回一般A・Bの決勝レースを観戦して、参加者の皆さんのことを羨ましく感じました。

航海安全・大漁・地域発展を願う御願バーリー

第50回 那覇ハーリー

御願バーリーとは、那覇・久米・泊の3つの地域が海の神様に航海安全や大漁、地域の発展を祈願する行事です。古くから伝わるハーリー唄を歌う「唄歌い」、船上で空手演舞を披露する「中乗り」、ゆっくりと船を進める「漕ぎ手」のほか、旗振り役、鐘打ちなどが乗船し、円を描くようにコースを回遊します。

わたしは今回はじめて御願バーリーを見たんですが、レースとは異なり、歌が聞こえてきたり空手を見れたりするので、祭祀行事ではあるもののどこかエンターテイメント性を感じました。

若夏の燃ゆる真剣勝負!本バーリー

そして、いよいよ那覇ハーリーのメインイベント・本バーリーが始まります!

本バーリーとは、那覇・久米・泊の3つの地域が伝統衣装を身にまとい、地域の誇りをかけて競う祭祀行事です。毎年、白熱の真剣勝負が繰り広げられます。

第50回 那覇ハーリー

コースは毎年ローテーションとなっており、2024年は画像左から久米(船:黄色)、那覇(船:緑)、泊(船:黒)の順になりました。比較的波の影響を受けやすい沖側(画像右側)には、2023年度覇者の泊が! 連覇を目指す泊に、さっそく大きな壁が立ちはだかります。

第50回 那覇ハーリー

合図とともにスタートした本バーリー。序盤は接戦でしたが、徐々に泊が優勢に! 波の影響をものともしない圧巻の漕ぎに、つい目が奪われてしまいます。

第50回 那覇ハーリー

泊の勢いは止まらず、折り返し地点も1位で通過。その後、久米が猛追しほぼ同時にゴールしますが、ビデオ判定の結果、泊の連覇となりました!

御願バーリーと同様に、本バーリーもはじめて観戦したわたし。参加者の皆さんの熱気が伝わってくるのはもちろん、応援する皆さんの熱気も凄まじく、わたしもつい力が入ってしまいました。
白熱の真剣勝負に、大人も子どもも大盛り上がり! もしまだ本バーリーを間近で見たことがないのであれば、来年はぜひ会場で観戦してみてください。

ちなみに、わたしは折り返し地点付近で観戦したんですが、そこは比較的人が少なく見やすかった印象です。場所取りの際はぜひ参考にしてみてくださいね。

夜空を彩る打ち上げ花火

第50回 那覇ハーリーでは、開催日の3日間とも花火が打ち上げられました。

花火の時間には会場から出てしまっていたので、とまり緑地で待機していたんですが、そこには花火の打ち上げを待つ大勢の人たちが! わたしはひとりだったんですが、周りにたくさんの人がいたのでそこまで寂しくなかったです(笑)。

第50回 那覇ハーリー

始まる前までは「とまり緑地からはきれいに見えないかもなぁ」と思っていたんですが、まったくそんなことはなく、はっきりときれいに見えました。絶好の花火スポットかもしれません!

第50回 那覇ハーリー

色とりどりの花火に、ハート型の花火、最後には打ち上げ花火の連発もあり、盛大に那覇ハーリーを締めくくってくれましたよ。

時間があるならぜひ!那覇ハーリー会館にも立ち寄ってみて

第50回 那覇ハーリー

那覇ハーリーの会場である那覇港新港ふ頭のすぐ近くには、那覇ハーリー会館があります。ここでは実物の爬龍船を保管しており、競漕に使われた船を無料で見ることができます。

第50回 那覇ハーリー

また、那覇・久米・泊ぞれぞれの伝統衣装が展示されていたり、那覇ハーリーのあゆみが紹介されていたりもするので、那覇ハーリーをより身近に感じられます。

お子さんと那覇ハーリーを楽しむ際は、まず那覇ハーリー会館に立ち寄って、那覇ハーリーへの理解を深めるのもよいかもしれませんね!

場所名那覇ハーリー会館
住所〒900-0012 沖縄県那覇市泊3丁目1ー8(MAP
営業時間10:00〜17:00
料金入場無料
定休日不定休(ゴールデンウィーク・夏休み期間は開館)
※事前に電話でご確認のうえ来館してください
駐車場なし

目的にあわせて那覇ハーリーを楽しもう!

第50回 那覇ハーリーは、大盛況のうちに幕を閉じました。

開催期間の3日間は、それぞれが特別な1日です。異なるイベント・催し物が開催されるため、目的にあわせてお出かけするとよいかもしれません。中でも2日目は、乗船体験や巡視船の見学などができるため、お子さん連れのファミリーにとくにおすすめといえるでしょう。

那覇ハーリーは来年も開催予定! 第51回はぜひ家族で遊びに行ってみてくださいね。

 


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ゆーりんちー

食べること🍙 が大好きなあんまーるの編集長。
今は推しに夢中ですが、いつかはママとなり、愛する我が子とたのしい時間を過ごしたいなぁと思っています!

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