琉球美絣を知っていますか?伝統を守り自分自身を輝かせ続ける職人さんをご紹介!

アンリのあんまーるーむ_琉球美絣

こんにちは! 川満アンリです。

子どもたちは夏休みに突入しましたね。親としては、この長い休みの間に学校ではできない新しい体験や、希望になるような人との出会いをさせてあげたいなと感じています。

そんな方も多いかもしれない!と思い、今回は琉球美絣(りゅうきゅう びがすり)を継承し発信しているすてきな方をご紹介します。

伝統を守る素晴らしさや、自分自身を磨くヒントが見つかるでしょう!

琉球美絣(りゅうきゅう びがすり)とは

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「藍は生きている」育てている藍

沖縄には、おなじみの紅型(びんがた)や琉球絣・芭蕉布(りゅうきゅうがすり・ばしょうふ)、宮古上布(みやこじょうふ)など、琉球王国時代から伝わる多くの染織がありますよね。そのほとんどに使われているのが、琉球藍です。

琉球藍は沖縄では古くから栽培されていて、沖縄の文化に欠かせない染料でもあります。

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琉球美絣「花筏はないかだ」経緯絣 琉球藍染め 真栄城興和 作
BIGASURI「水玉模様」緯絣ジンダマー(銭玉)琉球藍染め

大正初期、故・真栄城 興盛(まえしろ おきもり)氏が琉球藍の染色と技法にこだわって作り上げた、自身の絣に名付けた絣織物が琉球美絣(りゅうきゅうびがすり)です。
その琉球美絣を継承しているのが、今回ご紹介する真栄城 興和(まえしろ おきかず)さんです。

3代目継承者・真栄城さんはどんな人?

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製織する真栄城 興和さん

真栄城 興和さんは、琉球美絣の創設者のお孫さんで琉球美絣の3代目継承者です。
趣味のサーフィンを通して海の青と琉球藍の青が重なり、「海を布で表現したい」と22歳の頃、2代目の父を師として本格的に染織家を志したそうです。

30歳で独立した直後、突然の病で下半身が動かなくなり染織家の道を離れようと考えますが、「琉球の伝統を途絶えさせたくない」という想いで、2018年に車椅子で織ることができる高機(たかばた)と呼ばれる機織り機を木工職人さんと共に開発し、再び製作をスタートさせました。
最近では、車椅子で単独ニューヨークへ渡り個展を開くなど、琉球藍の魅力を世界へ発信し尽力されています。

じつは、真栄城さんは夫の友人でもあり、私も出会ってから約8年。家族共々、大変お世話になっています。
いつお会いしても明るく穏やかでやさしく、でもその中に秘めた信念や凛とした強さは、いつも琉球藍の青と重なる深みを感じます。

ニューヨークで初の個展

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ニューヨーク展示会の様子

真栄城さんは、2021年11月、単独でニューヨークへ渡り、個展を成功させました。

アートの頂点でもあるニューヨークで個展を開きたい!という夢を以前から聞いていましたが、本当に行くと聞いたときには「なんてかっこいいのだろう!」と、夢を叶えるためのバイタリティーにわたし自身も影響を受けましたし、誇りに思いました。

下見含め、車椅子ひとりで初めての海外。さらに個展。たくさんの不安や葛藤があったと思いますが、持ち前の精神力で個展は見事大成功! 世界へ琉球藍の魅力を伝える第一歩となっています。

さらに、YouTubeなどのSNSで車椅子でのニューヨークライフを配信し続けているので、それをみるたび「自分が諦めない限り不可能なことはないんだな」とわたしもたくさんのパワーをもらいました。

職人と触れ合うこと

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琉球美絣の帽子を被らせてもらう娘
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真栄城さんに遊んでもらう娘

多くの方に夢や希望を与える生き方がかっこいい真栄城さんですが、わたしの娘は赤ちゃんのころから「おっきー」と呼びとても懐いていて、たまに車椅子に乗せてもらったり、すてきな作品を触らせてもらったり藍を見せてもらったりしています。

真栄城さんとのふれあいで夢を叶える強さや前向きなパワーをもらえ、そんな彼が育てた藍から自然との対話や繊細さを学び、さらにそこから生まれる美絣から手仕事の美しさと清らかさと忍耐を感じることができます。

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自宅に遊びに行ったときに見せていただいた作業風景

普段なかなかみることができない職人の仕事を目の当たりにすることは、娘にとっても(もちろん、わたしたちにとっても)素晴らしい経験だなと日々感じています。本当に感謝しています。

真栄城さんに一問一答

友人という特権で、少しだけお話を聞かせていただきました。

Q.真栄城さんにとって、藍とは?

A.自然を表現できるコト。
先人からつながる藍の青と染色技術。大学生のころにサーフカルチャーにインスパイアされて家業を継ぎました。自然は、ぼくの色見本です。

Q.真栄城さんにとって、織りとは?

A.自分を表現できるコト。
仕事をしながら先人の知恵や技術、そして道具に魅せられています。

琉球美絣は、琉球の伝統文様に独自の柄を創作し展開したことから、一線を画すために名付けられました。ぼくは自然のリズムに合わせて、青い海の波を織っています。

Q.今、力を入れていることはなんですか?

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「indigo Blue ocnan by Leki & Occy-藍と海が繋ぐ世界-」のパンフレット

A.10月に開催される「indigo Blue ocnan by Leki & Occy-藍と海が繋ぐ世界-」という展示会に向けての制作活動です。

Q.これからの夢を教えてください。

A.世界中に琉球藍染織文化を発信するコト。

「琉球美絣」の作品を担いで娘たちと一緒に国内外を旅したいですし、より多くの人へ琉球藍文化を届けたいという想いから、昨年11月に本部町営市場内に「オキナワブルース商店」を立ち上げました。
地元である本部町から世界中の人たちへ向けて琉球藍染織文化を発信することが、ぼくのミッションであり夢です。

工房の紹介と体験について

アンリのあんまーるーむ_琉球美絣
本部町伊豆味にある店舗

みなさんも一度会いたくなったのではないでしょうか?
真栄城さんの工房「オキナワブルース商店」は、本部町営市場内にあります。体験などもできるそうなので、詳しい情報は公式Instagramをチェックしてみてくださいね。

美絣 公式Instagram
オキナワブルース商店 公式Instagram

最後に

ほぼ友人自慢のようになってしまいましたが、夢を追い続ける人・職人さんの話はやはり面白いです。パワーに溢れています。

沖縄の伝統工芸を知ることはとても大切なことだと思いますし、職人とのふれあいが夏休みの自由研究や工作に役立つかもしれません。なにより、きっと大きな何かを得ることができると思います。

夏は出会いの季節。この夏休みに、すてきな人やすてきなものに出会えるといいですね。

今日も最後までみてくださって、アンリがとうございました。

川満 アンリ

沖縄生まれ沖縄育ち、沖縄で子育てする6歳👧のママ🌺
39歳。美容学生。テレビや司会のお仕事。メイクアップ。ママ。好きなこと全力な毎日です!

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