「食欲の秋」という言葉があるように、秋は食べることが楽しみになる季節です。しかし、健康を維持するためには食べ過ぎに気をつけなくてはいけません。
今回は、食欲の秋の由来や旬の食べ物、体重増加を防ぐポイント、子どもとおすすめのクッキングについてご紹介します。
もくじ
「食欲の秋」の由来とは?
食欲の秋は、主に日本の自然環境や伝統的な生活習慣に由来しています。
1.夏の暑さで落ちていた食欲が回復するから
暑さが厳しい時期に夏バテによって食欲が落ちる方は少なくありません。一方で秋になると気温が下がって過ごしやすくなり、夏バテが解消され本来の食欲が戻ります。
これにより、夏よりもたくさん食べているように感じることから「食欲の秋」といわれるようになったと考えられています。
2.多くの食材が旬を迎えておいしく食べられるから
秋は、お米や果物、魚など多くの食材が収穫・漁獲される季節です。これにより、食卓に並ぶ料理が豊富になり、自然と食欲が増すという説があります。
3.セロトニンの分泌量が減るから
「幸せホルモン」と呼ばれているセロトニンには、食欲を抑制する効果があります。セロトニンの分泌量が増えると食欲が抑制され、減ると食欲が増します。
セロトニンの分泌量は、日光に当たる時間が長いと増えます。夏は日照時間が長いのでセロトニンの分泌量が増えますが、秋は夏に比べて日照時間が短いため、セロトニンの分泌量が少なくなります。これにより、秋は食欲をコントロールするのが困難になるのでたくさん食べてしまうのです。この理由から「食欲の秋」といわれています。
参照:第151号 へるす|一般財団法人 滋賀保健研究センター 健康管理部
4.冬に備えて脂肪を蓄えるため
一部の動物は冬に備えて身体に脂肪を蓄える必要があり、人間にもその本能が残っているという説があります。この防衛本能により、秋は食欲が旺盛になることから「食欲の秋」といわれています。
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秋が旬の食べ物をご紹介
秋はたくさんの食材が旬を迎える季節です。ここでは旬の食べ物をご紹介するので、ぜひ日々の献立に取り入れてみてください!
果物 | りんご、ぶどう、柿、梨、みかん、栗、イチジク |
野菜 | かぼちゃ、さつまいも、じゃがいも、レンコン、大根、ごぼう、茄子、人参、玉ねぎ |
きのこ類 | しいたけ、しめじ、舞茸、松茸 |
魚介類 | サンマ、イワシ、サバ、アジ、マグロ、カツオ、秋鮭、牡蠣 |
比較的気温が高い沖縄にも、秋の旬の食材がたくさんあります!
果物 | ドラゴンフルーツ、スターフルーツ、シークワーサー |
野菜 | カンダバー、モーウイ、マコモ、シカクマメ、紅イモ |
魚介類 | クルマエビ、トビイカ |
ちなみに、蒸熱処理されていない紅イモは県外への持ち出しが禁止されています。秋の味覚を堪能してほしいからといって県外の方に蒸熱処理されていない紅イモを宅配便で送ることもできないので、注意してくださいね!
食欲の秋による食べ過ぎで体重増加を防ぐ3つのポイント
食欲が戻るうえに旬の食べ物が多い秋になると、つい食べ過ぎてしまうかもしれませんが、健康を維持するためには気をつけなくてはいけません。
ここでは、食べ過ぎによる体重増加を防ぐポイントをご紹介します。
1.バランスの取れた食事を心がける
秋に旬を迎える栗やかぼちゃ、芋類がおいしくてついたくさん食べてしまうかもしれませんが、その量には注意しなければなりません。なぜなら、これらの食材には糖質が多く含まれており、たくさん食べてしまうと血糖値が上昇しやすくなるからです。血糖値が上昇するとタンパク質や脂肪をつくるインスリンが大量に分泌され、体重増加につながってしまいます。
体重増加を防ぐには、栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。食物繊維とビタミンが豊富に含まれている人参やごぼう、ミネラルが豊富に含まれているきのこやサンマなど、さまざまな食材を取り入れた食事を作り、栄養素をバランスよく摂取できるようにしましょう!
秋の食材を使ったバランスのよい食事の例は以下のとおりです。
主食 | サンマの塩焼き(ミネラル・必須アミノ酸) |
副菜 | かぼちゃとさつまいもの煮物(食物繊維・ビタミン・ミネラル) |
サラダ | 人参とごぼうのサラダ(食物繊維・ビタミン・ミネラル) |
汁物 | 里芋ときのこの味噌汁(食物繊維・ビタミン・ミネラル) |
旬の食材を使って、オリジナルの料理を作ってみるのも楽しいかもしれません!
2.よく噛んで食べる
よく噛んで食べると満腹中枢が刺激され、少量でも満腹感を得やすくなるため、食べ過ぎを予防できます。
また、よく噛むことによって食後の血糖値の上昇を抑えることもできるため、インスリンが大量に分泌されるのも防げるでしょう。
秋に旬を迎える食材のなかには、レンコンやごぼう、きのこなど歯ごたえのある食材もあります。これらの食材を取り入れて、よく噛んで食べる習慣を身につけましょう!
3.適度な運動を取り入れる
秋は運動するのに適した気候でもあります。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を取り入れると、食欲を抑制する効果があるセロトニンの分泌が促されるため、食欲を適度に調整することができます。
休日は家族でウォーキングやジョギングを楽しんでみてはいかがでしょうか?
秋の食材を使ったおすすめクッキング
たくさんの食材が旬を迎える秋は、子どもに食事について学んでもらう絶好のチャンスです。子どもの食育活動として、秋の食材でクッキングに挑戦してみてはいかがでしょうか?
サラダ
秋が旬の食べ物である大根や人参を千切りにすれば、手軽にサラダが作れます。子どもにカットしてもらう場合は、子ども用の包丁を使用しましょう。
「包丁を持たせるのはまだ怖い……」という場合は、レタスを手でちぎってもらうのがおすすめです。これなら包丁を使わず、サラダ作りのお手伝いをしてもらえます。
シチュー
旬の食材をふんだんに使いたい場合は、シチューがおすすめです。じゃがいもや人参、玉ねぎだけでなく、かぼちゃやきのこ、鮭を入れてアレンジするのもよいでしょう。
子どもが包丁を使えない場合は、混ぜる工程を任せるとよいかもしれません。
シャーベット
りんごや梨、みかんなどを使ってシャーベットを作るのも一案です。
カットした果物を保存袋に入れ、なめらかになるまで潰します。潰す作業には子どもも楽しんで参加してくれるでしょう!
牛乳や砂糖などを加えて全体になじむよう揉んだあとは、冷凍庫で冷やすだけです。シャーベットなら簡単に作れますし、デザートなので食わず嫌いが多いお子さんも喜んで食べてくれるかもしれません。
食べ過ぎに気をつけながら食欲の秋を楽しもう!
過ごしやすくなる秋は食欲が戻るため、つい食べ過ぎてしまうことがあるかもしれません。体重の増加は健康に悪影響を与えてしまうので、バランスの取れた食事を心がけたり適度な運動を取り入れたりして防ぎましょう。
このほか、秋は子どもの食育にも最適な季節です。クッキングを通して、食の大切さを伝えてみてはいかがでしょうか?
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