パイナップルで有名な東村は、沖縄本島北部にある村です。雄大な自然に囲まれていて、山と海の恵みを受けた暮らしができるのが魅力です。
では、そんな東村での暮らしはどのようなものなのでしょうか? 今回は、東村の概要とあわせて、交通事情や利便性、子育て支援などについてご紹介します。
のちほど詳しく解説しますが、東村では移住を検討している子育て世代向けに田舎暮らし体験が行われているので、移住や引っ越しを考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
もくじ
東村ってどんなところ?
沖縄本島北部の「やんばる」エリアの東海岸沿いにある東村。2024年2月1日時点の人口は1,729人で、沖縄本島で最も人口が少ない地域といわれています。
参照:沖縄県東村
そんな東村は東西に4〜8km2、南北に26km2と縦に細長い村で、総面積は81.88km2です。村の総面積の約73%を森林が占めていて、村内には森林を源とした大小14の河川が流れています。
このようなやんばるの森林地帯は「やんばるの森」と呼ばれていて、東村の森林もやんばるの森に含まれています。
東村が属するやんばるの森は、国の特別天然記念物に指定されているノグチゲラなどさまざまな動植物が生息していることから、ユネスコの世界自然遺産になっています。現在も手付かずで残っている深い山々と美しい海で、キャンプや海水浴を楽しめるのも魅力です。
日本で唯一パイナップル加工場がある東村は、別名「花と水とパインの村」と呼ばれています。なんと、東村のパイナップル収穫量は年間2,300トン(平成29年時点)! 東村一体に広がる水はけのよい赤土がパイナップル栽培に適していて、甘くて大きな「ゴールドバレル」のほか、スナックパインで知られる「ボゴール」、加工用パイン「N67-10」などさまざまな種類が栽培されています。
参照:沖縄県東村
東村の交通アクセスは?自家用車がないと不便?
沖縄本島北部の東海岸沿いにある東村は、名護市から約26km(車で約40分)、那覇市から約91km(車で約100分)の位置にあります。
那覇市方面から直行するバスはないため、一度名護バスターミナルで降りて源河・白浜入口行きのバスに乗り換え、源河・白浜入口からはコミュニティバスに乗り換える必要があります。
東村内を走るコミュニティバスは無料です! 平日と土日祝日で運行ルートや本数は変わるものの、東村役場を中心に高江共同売店や源河入口、大宜味ビジターセンター方面へのアクセスはしやすくなっています。
コミュニティバスの運行ルートは「高江・大宜味線」と「平良・源河線」の2つ。「高江・大宜味線」は平日往復5便、土日祝日往復3便、「平良・源河線」は平日往復6便、土日祝日往復3便です。
コミュニティバスを利用すれば「道の駅 おおぎみ やんばるの森ビジターセンター」や「山の駅 高江共同売店」「名護市街地」など主要のショッピング施設にアクセスできるため、自家用車を持っていなくてもある程度不便を感じることなく生活できるかもしれません。
しかし、コミュニティバスはルートが決まっているため、自宅近くを通らない場合は自家用車が必要といえるでしょう。
参照:東村コミュニティバスの運行について|沖縄県東村
東村での買い物事情
東村にはスーパーや大型ショッピングセンターはなく、あるのは個人商店や共同売店のみです。ちょっとした日用品や食材は揃っているため日常の買い物に困ることはありませんが、取り扱っていない衣料品や学習用品も多いため、その場合は名護市街地まで足を運ぶ必要があるでしょう。
東村内で買い物できる施設は、主に「サンライズひがし」「慶佐次共同売店」「山の駅 高江共同組合」の3箇所です。
「サンライズひがし」は生産量日本一を誇るパイナップルをはじめ、ジャムやソースなどのパイナップルの加工品、お土産にぴったりの石鹸やハーブ製品、東村産のお茶・農産物を販売しています。
施設の裏側は浜辺になっていて、無料のシャワーも完備しているため夏の遊び場としてもおすすめです。
参照:サンライズひがし
「慶佐次共同売店」は東村ふれあいヒルギ公園の道向かいにあるお店。日用品や食料品、雑貨だけでなく、お弁当や惣菜なども販売している村民憩いの場所です。
参照:慶佐次共同売店
「山の駅 高江共同組合」は2021年7月にリニューアルオープン! 生活雑貨や食料品を取り扱っていて、うちなーんちゅだけでなく、ドライブがてら立ち寄る観光客も多いようです。
参照:山の駅 高江共同組合
東村は田舎で子育てしたい方にぴったり
東村は人口増加促進を目的に、子どもを出産した方に対して出産祝い金を交付しています。要件を満たせば第1子 10万円、第2子 20万円、第3子 30万円が支給されます。
東村内には村立幼稚園が2園、村立小学校が2校、中学校が1校あるため、子育て環境としては十分だといえるでしょう。
さらに東村では、移住を検討している45歳未満の子育て世代を対象に「東村子育て田舎暮らし体験」を行っています。テレビや洗濯機、冷蔵庫などの必要最低限の住宅設備を備えた部屋に宿泊して、東村での田舎暮らしが体験できる取り組みです。
1泊1,500円(光熱費含む)〜で最長13泊まで可能。東村への移住を検討している場合は利用してみてはいかがでしょうか?
このほか、東村にある以下の場所では家族で楽しい時間を過ごすこともできます。
福地川海浜公園
福地川海浜公園では、海辺でのキャンプが楽しめます。ビーチにはハブクラゲ防止ネットが整備されているため、子連れでの海水浴も安心です!
バナナボートやサップ、カヌーなどのマリンアクティビティのほか、貸切の海で焚き火キャンプが楽しめる「ブッシュクラフト」なども体験できますよ。
参照:福地川海浜公園
東村ふれあいヒルギ公園
東村ふれあいヒルギ公園は、慶佐次湾のヒルギ林周辺に整備された公園です。公園名にもなっている「ヒルギ」とは、熱帯から亜熱帯の淡水と海水が混ざり合う河口付近に生える植物のこと。東村ふれあいヒルギ公園には、3種類のヒルギを間近で観察できるよう木道や展望台が設けられています。
大きな遊具などはありませんが、家族で森林浴を楽しんでリフレッシュすることができるでしょう。
参照:東村ふれあいヒルギ公園
福地公園
やんばる船をイメージした大型遊具がある福地公園! ターザンやブランコ、滑り台があり、小さなお子さんも楽しめますよ。敷地がかなり広いので、ボール遊びやかけっこなどをして遊ぶこともできます。
参照:福地公園
福地ダム
沖縄本島最大の大きさを誇る福地ダム。遊具などは設置されていませんが、展望台や遊歩道があるのでのんびり散歩が楽しめますよ。水資源とダムをテーマにした資料館もあり、水資源の学びの場としてもおすすめです。
参照:福地ダム
ウッパマビーチ
ウッパマビーチの「ウッパマ」とは「大きな浜」のこと。美しい砂浜と透明度の高い海が広がるビーチには木陰も多く、日頃の喧騒を忘れてのんびり過ごすことができます。
しかし、砂浜には珊瑚の欠片が多いので、お出かけの際はマリンシューズなどを準備しておくのがおすすめです。
参照:ウッパマビーチ
東村で子育てをするならまずは田舎暮らし体験を
東村にはスーパーや大型ショッピングセンターなどがないため、多少不便を感じることもあるかもしれませんが、自然の中で子育てがしたいママ・パパや「子どもには自然の中でたくましく育って欲しい」とお考えのママ・パパにはぴったりの地域だといえるでしょう!
心当たりがあるママ・パパは、まず東村子育て田舎暮らし体験を利用して、東村での暮らしを体験してみてはいかがでしょうか?
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