「こども誰でも通園制度」をご存じでしょうか? 2023年6月13日に政府が掲げた制度で、本格的な実施は2026年度からですが、浦添市と那覇市がモデル事業を実施しています。
今回は、そんなこども誰でも通園制度の概要やメリット・デメリット、浦添市と那覇市のモデルケースをご紹介します。ママ・パパの保育負担軽減につながる制度なので、ぜひ知っておきましょう!
もくじ
こども誰でも通園制度とは?
こども誰でも通園制度についてご説明する前に、まずは現在の保育状況をおさらいしましょう。
2024年8月現在、認可外保育園であれば専業主婦(主夫)でも預けることはできますが、認可保育園の場合は共働きであることが条件です。もしくは「妊娠・出産」「病気」「求職活動中」など、家庭で十分な保育ができない場合にしか預けることができません。
そのため、専業主婦(主夫)で「認可保育園に預けたい」という場合は、仕事をするしかないのです。
子ども園も同様に、1号認定であれば専業主婦(主夫)でも預けることは可能ですが、保育時間は基本的に4時間です。保育時間が8時間以上の2号認定・3号認定を受けるには、共働きであることが条件です。
このように、専業主婦(主夫)だと子どもを保育所に入所させにくいのが現状です。この課題を解決するために制定されたのが「こども誰でも通園制度」です。
こども誰でも通園制度とは、ママ・パパが働いていなくても子どもを保育園に預けられる制度です。
2023年6月13日に政府が掲げた「こども未来戦略方針」において、こども誰でも通園制度が2026年度から本格的に実施されることが発表されました。これにより、専業主婦(主夫)でも子どもを保育所に預けやすくなります。
なお、預けられる時間の上限は月10時間の予定です。
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こども誰でも通園制度のメリット・デメリット
こども誰でも通園制度が導入されると、専業主婦(主夫)でも子どもを預けやすくなります。
では、こども誰でも通園制度を利用することにはどのようなメリットがあるのでしょうか? また、こども誰でも通園制度にデメリットはあるのでしょうか?
メリット
こども誰でも通園制度のメリットは以下のとおりです。
孤立感の軽減
1日を通して自宅で育児する場合、子どもが家族以外の人と関わる機会が少なくなります。これにより、子どもが孤立感を感じやすくなってしまいます。
こども誰でも通園制度によって子どもを保育園に預けることができれば、保育士との関わり合いができるため、孤立感を軽減できます。また、子育てに関する悩みも相談できるので、ママ・パパにとっても心に余裕ができるメリットにつながるでしょう。
子どもに社会性を身につけられる
こども誰でも通園制度によって子どもを保育園に通わせることができれば、子どもが対人関係を築けるようになります。
保育園には同世代の友達が通ってるため、一緒に過ごすことによりコミュニケーション能力が身につきます。また、ほかの子と一緒に協力しながらパズルをしたりブロック遊びをしたりすることで、他人を思いやる心や協力する能力も身につくでしょう。
デメリット
こども誰でも通園制度のデメリットは以下のとおりです。
利用時間の上限が月10時間
こども誰でも通園制度では、月10時間の利用上限が設けられる予定です。そのため、基本的には「1日2時間預けて5日間利用する」「1日目は2時間、2日目と3日目は4時間利用する」など、短い時間・日数での利用しかできません。これにより、子どもが保育園に慣れるまでに時間がかかる可能性があります。
また、ママ・パパにとっても長時間預けられないことはデメリットになるでしょう。
うまく利用するためにも、「外せない用事のときは少し長く預ける」というように、予定に合わせて利用時間を決めるのも一案です。
こども誰でも通園制度のモデル事業を浦添市と那覇市で実施
こども誰でも通園制度は2026年度から本格的に実施される予定ですが、2023年度から各自治体でモデル事業を始動しており、沖縄県では浦添市と那覇市が試行的に導入しています。
モデル事業に参加しているママ・パパが知り合いにいれば、今後のために話を聞いてみるとよいかもしれません!
浦添市のモデルケース
浦添市が実施するモデルケースは以下のとおりです。
実施場所 | かすみ保育園 |
対象者 | 生後6か月~3歳未満 |
利用時間 | 利用上限は月10時間 |
料金 | 子ども1人あたり1時間300円 |
那覇市のモデルケース
那覇市が実施するモデルケースは以下のとおりです。
実施場所 | 那覇市立久場川みらいこども園 |
対象者 | 生後6か月~3歳未満 |
利用時間 | 1日2〜3時間(毎週同じ曜日・時間を固定しての定期利用) |
料金 | モデル事業のため無料 |
参照:こども誰でも通園制度(仮称)本格実施を見据えた試行的事業について|那覇市
こども誰でも通園制度をうまく活用しよう!
こども誰でも通園制度が本格的に実施されると、専業主婦(主夫)の家庭でも子どもを預けやすくなります。月に10時間と利用時間は短いものの、子どもを預けることでママ・パパがリフレッシュする時間を設けられるのはうれしいポイントです!
さらに、子どもも保育園に通うことで同世代の友達と遊べるので、コミュニケーション能力が高まったり遊びの発想力が広がったりと、成長にもつながります。
本格的な始動は2026年度からになりますが、実施されたらぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
あんまーるでは、沖縄で子育てをしているママとパパの声を大切にしています。
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