低出生体重児のママ・パパ向けの親子健康手帳サブブック「おきなわリトルベビーハンドブック」をご存じですか?
低出生体重児として生まれた赤ちゃんは、親子健康手帳(母子手帳)に記載されている成長曲線で成長具合を確認することができません。
そこで生まれたのが親子健康手帳サブブック「おきなわリトルベビーハンドブック」なのです。
今回は、そんな親子健康手帳サブブック「おきなわリトルベビーハンドブック」の概要とともに、誕生秘話やもらえる場所などをご紹介します。
もくじ
おきなわリトルベビーハンドブックとは?
おきなわリトルベビーハンドブックは、お子さんの成長をママ・パパが記録するノートです。
「お子さんの成長を記録するもの」といえば親子健康手帳(母子手帳)ですが、低出生体重児の成長具合は親子健康手帳にある一般的な成長曲線内で記録するのが困難です。
そこで、低出生体重児の誕生から6歳ごろまでの成長や医療機関受診記録ができるようにと作られたのが、おきなわリトルベビーハンドブックです。
低出生体重児が誕生した場合も、妊娠中の記録や出産後の健康診断の記録、予防接種の記録などを行うために市町村で交付される親子健康手帳を使用しますが、おきなわリトルベビーハンドブックには別途、赤ちゃんの成長記録をつけていきます。つまり、親子健康手帳とおきなわリトルベビーハンドブックを併用していくのです。
おきなわリトルベビーハンドブックには、同じように低出生体重児を育てている先輩ママからのメッセージや、大人になった元リトルベビーからのメッセージなども記載されています。
同じ経験をしてきた先輩ママからの言葉や元リトルベビーからの言葉は、低出生体重児を育てている現役ママ・パパの励みになるでしょう。
記録できる内容とは?
おきなわリトルベビーハンドブックに記録できる内容は、以下のとおりです。
・生まれたときの様子(生年月日・出産予定日・在胎期間・出産時の身長や体重など) ・ママとパパからのメッセージ ・NICUでの様子(人工呼吸器・酸素療法・保育器収容・経管栄養・手術の有無など) ・退院時の記録(病院からのお話・退院時の身長や体重など) ・退院時の医療ケアの有無・生後1か月〜6歳までの様子(身長や体重、そのほかの記録など) ・成長曲線(身長・体重) ・赤ちゃんと家族の初めての記録 ・赤ちゃんの反応や発達の記録 ・赤ちゃんの治療や訓練の記録 |
市町村で交付される親子健康手帳にはない、NICUでの様子や低出生体重児用の成長曲線などの記載欄があるので、低出生体重児ならではの成長記録を残すことができます。
おきなわリトルベビーハンドブック誕生秘話
先述したとおり、低出生体重児は通常の親子健康手帳に記載されている成長曲線や発達の目安では、成長を確認することが難しい傾向にあります。それにより、子育てをしながら「一般的な発育曲線になかなか入れない」「低出生体重児だから」と悩んでしまうママ・パパがいることから、低出生体重児の成長に合わせた成長記録ノートとしておきなわリトルベビーハンドブックが誕生しました。
このおきなわリトルベビーハンドブックの制作に携わったママは、妊娠24週に身長31cm、体重690gで赤ちゃんを出産しました。当時はおきなわリトルベビーハンドブックのように低出生体重児の成長記録を残せるものがなかったため、市町村で交付される親子健康手帳をうまく使えず、成長記録をつけることができなかったそうです。
さらに、親子健康手帳は「寝返りはできますか?」などの問いに対して「はい」「いいえ」で答える形式だったことから、どの項目にも「はい」と回答できず責められている気分になったこともあったようです。
そのときに見つけたのが、ほかの県で配布されていたリトルベビーハンドブック。
リトルベビーハンドブックなら、一つひとつの成長に対して「はい」「いいえ」で回答するのではなく、「いつ何ができたか」を記録することができます。
「自分の子どもなのに成長が記録できない」という辛い現実を経験したからこそ、「自分のように悩む親が減ってほしい」という想いからリトルベビーハンドブックの配布実現を沖縄県に訴えたそうです。
それから約1年間の年月を経てようやく、低出生体重児のママならではの工夫が随所に溢れているおきなわリトルベビーハンドブックが完成しました。
参照元:おきなわリトルベビーハンドブックに込められた母親の思い|NHK沖縄放送局
おきなわリトルベビーハンドブックはどこで貰える?
おきなわリトルベビーハンドブックは、沖縄県内のNICUがある医療機関でもらう、または沖縄県のホームページでダウンロードできます。
おきなわリトルベビーハンドブックが貰える人
おきなわリトルベビーハンドブックの配布対象となる方は
・お子さんの出生体重が1,500g未満の方
・上記以外の低出生体重児(2,500g未満)で支援が必要な方
となっています。
上記の項目に当てはまり親子健康手帳の成長曲線で成長記録ができない場合は、おきなわリトルベビーハンドブックをもらって利用してみましょう。
おきなわリトルベビーハンドブックでお子さんの成長を記録しよう!
低出生体重児の場合、市町村で交付している親子健康手帳で成長記録をつけるのが難しい傾向にあります。
そこで活用していただきたいのが、おきなわリトルベビーハンドブックです。お子さんの成長に合わせて「いつ何ができたのか」を記録することができるため、「成長曲線に入れない」と悩むことが少なくなるでしょう。
さらに、先輩ママや元リトルベビーからのメッセージも記載されているため、現役リトルベビーのママ・パパの励みになるかもしれません。
おきなわリトルベビーハンドブックを活用して、お子さんの成長を記録していきましょう。
あんまーるでは、沖縄で子育てをしているママとパパの声を大切にしています。
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