お粥とご飯の間のやわらかいお米・軟飯(なんはん)。離乳食期の後半になると、赤ちゃんの食べるお米はお粥から軟飯へ、軟飯からご飯へと進んでいきます。
しかし、なかには「軟飯ってなに?」「いつから食べさせたらいい?」とお悩みのママ・パパもいるでしょう。
そこで今回は、軟飯を与える時期や作り方、保存方法、子どもが食べやすいアレンジの仕方をご紹介します! 離乳食期の赤ちゃんがいるママ・パパはぜひ参考にしてみてください。
もくじ
軟飯とは?いつからいつまで食べる?
軟飯とは「お粥とご飯の間のやわらかいお米」のことです。お粥やご飯とは、お米に含まれる水分量が異なります。
たとえば、ご飯と比べると軟飯のほうが2〜3倍ほど水分量が多いため、大人が食べたときにはかなりやわらかく感じられるでしょう。
種類 | 10倍粥 | 7倍粥 | 5倍粥(全粥) | 軟飯 | ご飯 |
米:水 | 1:10 | 1:7 | 1:5 | 1:2〜3 | 1:1.2 |
こども家庭庁が「授乳・離乳の支援ガイド」で示している離乳食の進め方の目安は以下のとおりです。
軟飯の食べ始めは9〜11か月ごろ、軟飯からご飯への移行は1歳〜1歳半ごろとなりますが、離乳食を始めた時期や赤ちゃんの食欲、発達の状況などで個人差があります。月齢はあくまで目安ととらえ、軟飯は赤ちゃんが歯ぐきで食べものをつぶせるようになったら与えるようにましょう。
時期 | 初期 (5〜6か月頃) | 中期 (7〜8か月頃) | 後期 (9〜11か月頃) | 完了期 (1歳〜1歳6か月頃) |
調理形態 | なめらかにすりつぶした状態 | 舌でつぶせる固さ | 歯ぐきでつぶせる固さ | 歯ぐきで噛める固さ |
目安量 | 10倍粥(つぶしがゆから) | 5倍粥(全粥)50g〜80g | 全粥90g〜軟飯80g | 軟飯90g〜ご飯80g |
軟飯を与え始めるポイント
軟飯を与え始める離乳食後期(9〜11か月頃)は、歯ぐきを使ってつぶす・噛む練習をし始める時期です。そのため、食べ物の固さはバナナを目安にするとよいでしょう。
軟飯を一度与えてみて、口の中でつぶして飲み込むことができていれば、お粥から軟飯に進んでも問題ないといわれています。うまく飲み込めないときや丸飲みしているときは、赤ちゃんにはまだ少し固いかもしれないので、水分量を増やすか、一度お粥に戻してあげてください。何度かチャレンジするうちに、上手に食べられるようになっていくでしょう。
軟飯からご飯に進むときは?
離乳食の完了期(1歳〜1歳6か月頃)になるころには、軟飯からご飯へと進んでいきます。軟飯をしっかり噛んで飲み込むことができるようになったら、徐々にお米の水分量を減らしていき、最終的には大人と同じ固さのご飯を与えましょう。
このときも、丸飲みしていたりうまく飲み込めていなかったりする場合は、水分量を増やしてあげてくださいね。手づかみ食べの時期でもあるので、手で食べやすいようアレンジを加えるのもおすすめです!
レンジ&冷凍で時短!軟飯の作り方
軟飯の作り方には、主に「お米から作る方法」「炊いたご飯からお鍋で作る方法」「電子レンジを使って簡単に作る方法」の3つがあります。
大人のご飯も一緒に用意する場合は、一度通常どおりにご飯を炊いてから、赤ちゃん用として必要な分だけ取り分けて軟飯にするとよいでしょう。たくさん作って1食分ずつ小分けにして冷凍保存をするのもおすすめです。一度に作る量や水加減は、作りやすさや赤ちゃんの好みなどに合わせて調整してくださいね。
軟飯をお米から作る方法
軟飯をお米から作る際の材料と方法は以下のとおりです。
材料
米……0.5合
水……270ml
(※米と水の割合が1:3になるように調整してください)
作り方
1.お米は研いで水気をきり、鍋に入れて20〜30分ほど吸水させる。
2.鍋にふたをして強火にかけ、沸騰したら火を弱める。ふたをずらして20〜30分ほど煮る。
3.火を止めてふたをし、10分ほど蒸らす。
軟飯をご飯から作る方法
軟飯をご飯から作る際の材料と方法は以下のとおりです。
材料
ご飯……60g
水……60ml
(※ご飯と水の割合が1:1になるように調整してください)
作り方
1.鍋にご飯と水を入れてほぐす。
2.ふたをして強火にかけ、煮立ったら弱火にする。ふたをずらして5分ほど煮る。
3.火を止めてふたをし、10分ほど蒸らす。
軟飯をレンジで作る方法
軟飯をレンジで作る際の材料と方法は以下のとおりです。
材料
ご飯……60g
水……60ml
(※ご飯と水の割合が1:1になるように調整してください)
作り方
1.耐熱容器にご飯と水を入れてほぐす。
2.ラップをして500wの電子レンジで4〜5分ほど加熱し、そのまま5分ほど蒸らす。
軟飯は冷凍保存が可能!
軟飯は冷凍保存できます。具体的には、離乳食用の小分け容器に入れて冷凍するほか、温かいうちにラップに包んでフリーザーバッグに入れて冷凍するのが一般的です。
ラップで保存する際は、なるべく薄く包むと急速に冷凍されるため、味が落ちにくくなりますよ。
なお、冷凍保存した軟飯は1週間ほどで劣化し始めるため、早めに食べ切るようにしましょう。
手づかみで食べやすく!軟飯のアレンジ方法

「軟飯を与え始めてみたけど、なかなか食べてくれない……」「手づかみで食べると毎回汚れるのが大変!」というときは、軟飯にアレンジを加えてみてはいかがでしょうか? 味付けや形を普段と少し変えるだけで、食べてくれることもあるかもしれません!
海苔でサンドする
海苔の上に軟飯をのせ、さらに上から海苔でサンドします。やわらかい軟飯も海苔があることで手づかみしやすく、汚れにくくなるのでおすすめです。軟飯にお好みの野菜やしらす、ツナなどを加えて混ぜご飯にしてからサンドすることで、バリエーションも豊富にできます。
はじめは小さく切ってあげたほうが安心ですが、次々と口に詰め込むような場合はひと口では入らないくらいの大きさに切り、適量をかじる練習をさせてあげるとよいでしょう。
焼きおにぎりで汚れにくく!
軟飯に片栗粉やチーズを混ぜ、成形したものをフライパンで焼くと、形のくずれにくい焼きおにぎりになります。外はパリッと、中はもちっとした食感が楽しめるので、赤ちゃんの味覚・触覚の刺激にもつながります。魚のすり身や野菜も一緒に混ぜると、栄養価を高めることもできます。おにぎりの焼き加減や固さは、赤ちゃんの成長に合わせて調整してくださいね。
軟飯は離乳食後期から始めよう!
離乳食後期になり、歯ぐきで食べ物をつぶせるようになったら、お粥から軟飯にチャレンジしてみましょう! 徐々に大人と同じご飯に近づき、調理のアレンジも増えるので、家族で一緒にお食事を楽しめるようになります。月齢はあくまでも目安なので、焦らずに赤ちゃんのペースで進めてくださいね。
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