自然豊かな名護市は自家用車があればそれほど不便を感じない?

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観光地として人気の高い沖縄本島北部の「名護市」は、そのほとんどを森林が占める自然豊かな地域です。

今回は、そんな名護市の暮らしについてご紹介します。名護市へのお引越しや移住をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください!

沖縄本島北部にある「名護市」はどんなところ?

沖縄本島北部に位置する名護市は、昭和45年に名護・屋部・羽地・屋我地・久志の5町村が合併して誕生しました。総面積は210.90km2で、沖縄県の総面積の約9%を占めています。竹富町や石垣市に次いで広大な面積を誇る市です。

令和4年9月末現在の人口は64,199人、うち男性が32,018人、女性が32,181人、世帯数は31,662世帯です。

そんな名護市は、沖縄の玄関口である那覇空港から沖縄自動車道を利用して車で約1時間15分の場所にあります。市内の至るところにリゾートホテルやビーチ、観光施設などがあり、毎年多くの観光客で賑わっています。

さらに名護市は、「あけみおのまち・名護」として町づくりに取り組んでいます。
あけみおとは、「夜明けの美しい静かな入江にニライカナイから豊穣をもたらす青々とした水の流れ」という意味。人々の幸せを願い、可能性に向かって突き進む名護市の精神を表しているのです!

参照:名護市の概要|名護市役所

イベント

名護市内では、名護の自然を満喫できるイベントが開催されています。

名護さくら祭り

「名護さくら祭り」は、毎年1月の最後の土日に開催されます。名護中央公園を中心に、お祭り広場特設ステージや名護十字路大通り、名護漁港内でさまざまなイベントが行われます。さくらの季節にはぜひ家族で足を運んでみてくださいね!

はねじコスモスフェスティバル

「はねじコスモスフェスティバル」は、毎年1月中旬ごろに名護市羽地で開催されます。
5万坪の土地に推定1千万本のコスモスが咲き誇る光景は圧巻です! かわいらしいコスモスだけでなく、羽地の特産品やハンドメイド雑貨、グルメなどが楽しめるイベントとなっています。

ツール・ド・おきなわ

「ツール・ド・おきなわ」は、毎年11月上旬に沖縄本島北部地域を中心に開催されるスポーツイベントです。種目には「国際ロードレース」「市民レース」「サイクリング」があり、各コースの上位入賞者は表彰され、完走者には完走証が授与されます。
残念ながら小さな子どもが参加できるイベントではありませんが、沿道から応援して迫力あるレースを観戦するのもよいかもしれません!

特産物・特産物

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名護市内の大部分は森林で、広大な敷地を活かしてさまざまな特産品が生産されています。

たんかん

名護市で栽培される「たんかん」は、高温を好む亜熱帯性の柑橘類です。沖縄では1月から収穫され、県内外を問わず「たんかん狩り」を楽しむ人で溢れています。
温州みかんと比較すると皮が硬くひと回り大きいサイズ感ですが、果肉は柔らかく甘みのある味わいです。収穫時期にはぜひ家族でたんかん狩りを楽しみましょう!

ちなみに筆者も小学生の娘とたんかん狩りをしたことがあるのですが、その場で収穫したみかんを食べたりお土産用に収穫したりと、とても楽しい時間を過ごせました。
ただし、たんかん畑は斜面にあることが多いので、小さな子どもから目を離さないように注意してくださいね!

シークヮーサー

沖縄を代表する柑橘類といえば、名護市勝山で穫れる「シークヮーサー」。なかでも収穫時期が早い青切りシークヮーサーは、酸味と苦味がある味わいが特徴です。沖縄では魚料理やジュース、デザートなどに使われています。
沖縄のスーパーではシークヮーサーの原液が売っているので、シロップや水を加えて家庭でシークヮーサージュースを作ることもできますよ。

名護市は利便性の高い町?買い物はどうする?

名護市では、日常の買い物や娯楽はどうしているのでしょうか? 気になる名護市の利便性をご紹介します。

ショッピング

名護市にある主なショッピング施設は以下のとおりです。

名護市営市場

明治時代からあるといわれている「名護市営市場」。生鮮食品を扱う店舗をはじめ、飲食店や土産品店などさまざまな店舗が並んでおり、地域の食文化を支える台所として賑わいを見せています。
特産品も多く取り扱っていることから、地元客だけでなく観光客もよく訪れていますよ!

参照:名護市営市場

道の駅許田・やんばる物産センター

沖縄自動車道の終着点である「許田」からすぐのところにある「道の駅許田・やんばる物産センター」。夏はパイナップルやマンゴー、冬は名護の特産品であるたんかんなど、たくさんのフルーツを取り扱っています。道の駅許田でしか購入できない商品も多いので、見ているだけでも楽しくなりますよ。

飲食店やお土産品店などもあり、休憩がてら軽食を楽しむことができるのも人気の理由となっています。県内観光施設の割引チケットなども販売しているため、名護観光の前に立ち寄るのもおすすめです!

参照:「道の駅」許田・やんばる物産センター

JAファーマーズマーケットやんばる はい菜!やんばる市場

JAファーマーズマーケットやんばる「はい菜!やんばる市場」は、平成18年に地域住民の強い要望によりオープンしました。名護地域の特産品をはじめ、地元で採れた野菜や果物などを販売している直売所です。日本一早い新茶が楽しめる「呉我茶」や、二期作で作られる「羽地米」も販売しています。

参照:JAファーマーズマーケットやんばる

イオン名護ショッピングセンター

2003年にオープンしたイオン名護ショッピングセンターは、食品売り場だけでなく、衣料品店や飲食店、ゲームセンターなど約45の専門店が入っています。生活雑貨のほとんどが手に入るため、名護市民の生活に欠かせない存在です!

参照:イオン名護ショッピングセンター

公園などの施設

広大な面積を誇る名護市には、広々と遊べる施設が点在しています。

21世紀の森公園

野球場や多目的広場、体育館などがある「21世紀の森公園」。スポーツ施設以外にも人工ビーチやバーベキューエリアがあり、家族そろってのお出かけスポットとしてもおすすめです!
人工ビーチは満潮・干潮の影響が少ないため、小さな子どもを連れて遊ぶこともできます。海を見ながらお散歩をするのも楽しいかもしれませんね。

参照:21世紀の森公園

名護博物館

「名護博物館」は、名護・やんばるの暮らしや自然を多くの人々に知ってもらうために昭和59年にオープンしました。貴重な資料の収集と保管、歴史や自然に関する調査研究、教育普及活動などを行っています。あぐーの剥製やマッコウクジラの骨格標本なども観覧できるため、生き物好きな子どもにぴったりの施設です。

参照:名護博物館

名護市立図書館

「名護私立図書館」では本の貸出だけでなく、うちなー芝居上映会やアメリカ映画の上映会なども行っています。日常的に図書館を利用できない方向けに、移動図書館「がじまる号」の巡回も行っています。利用するには利用カードが必要ですが、一度作っておけば子どもの宿題に必要な本探しや雨の日のお出かけ先探しなどに困らずに済むでしょう。

参照:名護市立図書館

交通面は要注意!自家用車を持っていないと不便かも…

現在、名護市内を運行するバスは、高速バスを含めて15路線。運行本数が多い路線だと平日で約9便、少ない路線だと平日1日1便の路線もあります。

北部地域各方面への路線はあるものの、どの路線も本数が少なく、一度名護バスターミナルまで行かないと多方面へのアクセスは難しい状況です。
とくに、人口増加が著しい地域や多くの商業施設が点在している国道58号線沿線は路線バスが運行しておらず、公共交通機関でのアクセスはできません。さらに、名護市内にある高等学校へは、朝の通学時間帯には1〜2本のバスがありますが、夕方の時間帯には運行していないため、家族の送迎がないと通学が難しい状況となっています。

これらの点から、名護市は公共交通機関のみでの生活は難しいといえるでしょう。
実際に、平成29年に行われた「市民アンケート」によると、名護市民の約9割が自動車を利用しており、過去にバスを利用したことがあると答えたのは約45%しかいないことがわかっています。

そのため、令和4年10月末現在、名護市は令和5年度からのコミュニティバス本格運行を見据えて準備を進めているようです!

見守り活動が充実しているから安心して子育てができる

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名護市内には13の小学校と8の中学校があります。総面積に対して小中学校は比較的少なく、1学年の人数も少ない傾向にあります。とくに過疎化が進んでいる地域だと、1学年10名程度ということもあるようです。

「子どもが少ない=子育てがしにくいのでは?」と思われがちですが、名護市の場合はそうではありません。
実は名護市では、部活動や学童に入っていない子どもたちが放課後や週末、長期休暇中に安心安全に過ごせるよう「子どもの家事業」を行っています。

主な活動場所は地域の公民館や集会所、小学校の空き教室など。名護市内に17箇所設置されており、PTAや退職した学校の先生、民生委員、地域の方々が1〜2名体制で参加する子どもたちを見守ります。子どもたちは宿題を終わらせたり、ボール遊びをしたりと自主的に遊ぶことが多いようです。夏休みやクリスマスの時期にはイベントを開催することもあります。

先述したように「子どもが少ない=子育てがしにくいのでは?」と思われがちですが、名護市は子どもの居場所作りを積極的に行っているため、子育てがしやすい地域といえます!

地域のみんなで子どもを見守る環境が整っているため、ママ・パパも安心して働けるでしょう。

参照:市立小中学校児童生徒の在籍数|名護市役所

【おまけ】名護市の人気観光地

名護市には広大な敷地を生かした観光施設が点在しています。

オリオン ハッピーパーク

オリオンビール工場「オリオン ハッピーパーク」は、毎年多くの方が来場する観光名所です。オリオンビールができるまでの工程を見学できるだけでなく、出来立てビールを試飲することもできます!

「ビール工場に子どもを連れて行ってもいいの?」と思われるかもしれませんが、ハッピーパークは小中学生や幼児を連れての見学もOK! 沖縄が世界に誇るオリオンビールの歴史を学んだり、オリオンオリジナルグッズなどのお土産品が購入できたりと、家族で楽しめる施設となっています。

ナゴパイナップルパーク

「ナゴパイナップルパーク」では、パイナップル号に乗ってパイナップル畑をはじめ、色鮮やかな花々や植物を鑑賞できます。パイナップルを使ったお菓子やドリンクなども味わえて、まさにパイナップルづくし! キッズルームやフォトスポットもあり、家族で楽しめる施設となっています。

参照:ナゴパイナップルパーク

御菓子御殿 名護店

「御菓子御殿 名護店」は、恐竜をメインとした「DINO恐竜PARK やんばる亜熱帯の森」と沖縄の歴史が学べる「沖縄歴史民俗資料館」が融合した施設です。
広々とした施設内には、「紅芋タルト」をはじめとする沖縄土産が並んでいるだけでなく、気軽に立ち寄れるパーラーや沖縄料理屋もあります。

ティラノサウルスやステゴサウルスなどの恐竜に会える「DINO恐竜PARK やんばる亜熱帯の森」は、小さなお子さんに大人気! 家族みんなで楽しめるでしょう。

参照:御菓子御殿 名護店

ネオパークオキナワ

自然動植物公園「ネオパーク」では、中南米やアフリカなどの熱帯地方の動植物が飼育されています。東京ドーム約5個分の広大な敷地に放し飼いされた動物は約100種類! 多くの動物たちと触れ合うことができるのが特徴です。

このほか、かつて沖縄を走っていた軽便鉄道を再現した全長1.2kmの機関車で、園内を一周することもできます。残念ながら沖縄には地上を走る電車がないので、「乗り物好きな我が子に電車を見せてあげたい」という方におすすめです!

参照:ネオパークオキナワ

自然豊かな名護市で伸び伸びと過ごそう

広大な敷地にたくさんの自然が残る名護市。国道58号線沿いにはたくさんの店舗が並んでいるため、自家用車があれば不便することなく過ごせるでしょう。
ただし、学校まで距離があり公共交通機関も少ないことを考慮すると、子育て世帯は送迎ありきでの暮らしが必須です。車がないご家庭が引っ越しや移住を考えるなら、エリアを吟味する必要があるかもしれません。

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さえこ

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